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G1 COLUMN

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【『G1』初進出!! 7月27日(水)長野大会を“GK”金沢氏が大展望!】“王者対決”柴田vsエルガン!“隠れ好カード”中嶋vsEVILに名勝負の予感!!【G126】

いよいよ開幕した『G1 CLIMAX 26』。今年も全19大会のロングシリーズが始まったが、そんな中でも注目の『G1』初進出の大会。今回は7月27日(水)長野大会の見どころに関して、あの“GK”金沢克彦氏が特別寄稿!!

■わずか1年で飛び級のごとく極上カードとなった柴田勝頼vsマイケル・エルガン

今年の『G1 CLIMAX26』では、G1初進出となる地方、会場がいくつかある。ざっと公式戦カードをながめていくと、ハッとさせられる大会が多々あるのだ。「ここで、このカードをやるのか!」という驚きもあるし、これを観戦できるのは美味しいなという思いも沸いてくる。『G1』は決して両国、札幌、大阪、名古屋だけではないぞ!

そういう思いもこめて、美味しいカードにめぐまれた『G1』初進出の2大会をクローズアップしてみたい。

まず、Bブロック公式戦が行なわれる7月27日(水)長野・長野ビッグハット大会。メインイベントに組まれたのは柴田勝頼vsマイケル・エルガンの初一騎打ち。もし、これが昨年実現していたらメインに置かれることもなかったろう。それがわずか1年で飛び級のごとく極上カードとなったのは、柴田=NEVER無差別級王者、エルガン=IWGPインターコンチネンタル王者という看板を背負っているからだ。

毎年『G1』の季節が近づくと必ず話題になるのは、IWGPヘビー級王者がG1を制覇できるかどうか? 過去に、武藤敬司(第5回)と佐々木健介(第10回)の2人しか達成していない2冠制覇であるが、もうIWGPヘビーだけにこだわる時代ではないだろう。

インターコンチもNEVERも歴史を刻んできたなかで、それぞれの輝きを放っている。柴田=NEVERには新日本の原点であるとかストロングスタイルの香りがプンプンと漂ってきたし、先の6・19大阪城ホールでIWGPヘビー級選手権(内藤哲也vsオカダ・カズチカ)まで食ってしまったといわれる新日本マット初のラダ―マッチでケニ―・オメガからベルトを奪取したエルガンは、本当の意味で新日本所属の外国人ヒーローとなった。

その2大王者が真っ向からぶつかり合う。まったくタイプが異なる両選手だからこそ、予測がつかない分よけいにおもしろい。もし柴田が勝つならPKだろうし、エルガンが勝つならエルガンボム。予想できるのは、そのフィニッシュホールドだけ。

ひとつ間違いないのは、両選手とも王者の名に懸けて負けられないということ。つまり柴田が日ごろ口にするような命を削るような闘いとなること必至である。

■中嶋勝彦を、最初にスカウトに動いたのは前田日明が、実際にスカウトしたのは長州力だった

じつは、この日、私が個人的にもっとも期待している隠れ(?)好カードがある。中嶋勝彦vsEVIL戦だ。丸藤正道、潮崎豪(現GHCヘビー級王者)と並び、いまやノアのスリートップと言われる中嶋であるが、彼のルーツを紐解いていけば、新日本プロレスに行き着く。中嶋が天才空手少年と呼ばれていた中学生時代、最初にスカウトに動いた人物が前田日明だったのは有名な話。

当時、前田は中嶋少年を総合格闘家として育てようとしていた。「今から鍛えていけば、中量級として世界で通用する選手になるよ」という言葉を私は直接、前田から聞いたことがある。その後、中嶋をスカウトとしたのがWJプロレスを旗揚げした長州力だった。

史上最年少の15歳9カ月でプロデビューした中嶋の対戦相手は、石井智宏。その後、健介ファミリーの長男として佐々木健介の内弟子となった中嶋は、2004年の5・3東京ドームで新日本マット初登場。獣神サンダ―・ライガ―の胸を借りて、新日本デビューしている。それから約半年、新日本にレギュラー参戦し、ジュニアヘビーながら永田裕志ら第3世代とも対戦している。

■「自分なりのストロングスタイルを貫く」と語った中嶋。彼のルーツをたどれば新日本にいきつくから、言えるのである

永田の名前が出たところで、ふと思い出したことがある。その当時、タイトルマッチ戦線から退いていた永田は、とくに目標のない状態で試合を重ねていた。そこで、もっともピンときた相手がキャリア2年にも満たない中嶋だった。

「今、とくに目標もないまま試合をこなしているような状態なんですけど、タッグで中嶋クンと対戦すると楽しいんですよ。もう遠慮なしにガンガンぶつかってくるから。いま中嶋クンと対戦するときが一番充実した気持ちになれますね」

永田にそう言わしめるほど、中嶋はイキがよかった。それ以降、全日本プロレスやノアを主戦場としていく中嶋であるが、10年近く健介のもとにいた。世界一厳しいと称される健介の練習にもついていったし、健介と同じトレーニングメニューをこなしてきた。

だから、中嶋の背中を見ると反射的に健介を思いだす。同じ練習をしていれば、同じような筋肉が付いて同じような体型になることが一目瞭然でわかるのだ。そういえば、このオフィシャルウェブサイトのインタビューを受けた中嶋は、「自分なりのストロングスタイルを貫く」と語っていた。

中嶋勝彦だから言えるのだ。彼のルーツをたどれば新日本にいきつくから、言えるのである。

■超アグレッシブなファイトを身上とする中嶋とEVIL。そこには名勝負が生まれる要素が溢れている

一方のEVILも『G1』初参戦となるが、彼ほどレスラー間、マスコミ関係者間で評価の高いレスラーも珍しい。見た目の怪奇派(?)とは大違いで、リング上のEVILは攻撃力も受身も超一流と言っていいだろう。

6月シリーズを欠場していた棚橋弘至も、ことEVILの話題になると絶賛していた。

「想像以上です。ここ数年の凱旋帰国で一番の成功例じゃないですか。登場する時間の少ない内藤の代わりに『ロス・インゴ』の試合をまわしているのはEVILですよ。でも、バイプレイヤーとも違って、自分でフィニッシュも取れる。シングルもできる。若さがあって、ロープワークも速いし、インパクトもあるし」

選手の分析力に関しては右に出るものがいないと言われるほど各レスラーをよく観察している棚橋が、ここまで手放しで褒めるのも珍しいこと。

若さに加え、超アグレッシブなファイトを身上とする中嶋とEVIL。そこには名勝負が生まれる要素が溢れている。『G1』が終わったとき、この一戦が公式戦屈指の名勝負だったと言われる可能性だって秘めているのだ。

■『G1 CLIMAX 26』
7月27日(水)18:30~長野・ビッグハット
★対戦カードはコチラ
★一般チケット情報はコチラ

■『G1 CLIMAX 26』
7月27日(水)18:30~長野・ビッグハット
★対戦カードはコチラ
★一般チケット情報はコチラ

●金沢克彦(かなざわ・かつひこ)
1961年12月13日、北海道帯広市生まれ。
青山学院大学経営学部経営学科卒業後、2年間のフリ―タ―生活を経て、1986年5月、新大阪新聞社に入社、『週刊ファイト』編集部・東京支社に配属。1989年11月、日本スポーツ出版社『週刊ゴング』編集部へ移籍。2年間の遊軍記者を経験した後、新日本プロレス担当となる。1999年1月、編集長に就任。2004年10月まで5年9カ月に亘り編集長を務める。同年11月、日本スポーツ出版社の経営陣交代を機に編集長を辞任し、同誌プロデューサーとなる。翌2005年11月をもって退社。
以降、フリーランスとして活動中。現在は、テレビ朝日『ワールドプロレスリング』、スカパー!『サムライTV』などの解説者を務めるかたわら、各種媒体へフリーの立場から寄稿している。

●金沢克彦ブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈」 http://ameblo.jp/gk-kanazawa/
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